2021413

 

全国漁民の声を無視した政府の

 

  福島原発処理汚染水の海洋放出決定に対する抗議声明

 

 

 

                 JCFU全国沿岸漁民連絡協議会

 

 本日、政府は閣僚会議において、福島第一原発の処理汚染水の海洋放出を決定した。私たち全国の沿岸漁民はこの決定に怒りをもって反対するとともに、即時撤回を求めるものである。

 私たちJCFU全国沿岸漁民連絡協議会は、昨年10月と本年4月に総理大臣はじめ関係閣僚に対し、原発処理汚染水を海洋放出しないよう求める要請書を提出した。福島原発処理汚染水の海洋放出は、この10年間、本格操業再開に向け懸命の努力を積み重ねてきた福島漁民の心を踏みにじるものであり、東北地方をはじめとする日本の水産業界に甚大な影響をおよぼすものである。

 海洋放出だけが処理汚染水処分の唯一の方策ではない。石油備蓄のような大型タンクの設置やコンクリートで固めるモルタル固化処分、濃縮分離処理などの代替案も示されている。政府は海洋放出ありきで、代替案についての真剣な検討や、広く漁民や市民に公開された納得いく説明会開催を怠ってきた。

 47日には、漁業者代表として全漁連会長はじめ、北海道漁連会長、JFおおいた組合長、JF千葉県漁連会長、JF福島漁連会長、JF青森漁連会長、JFみやぎ組合長、JF茨城沿海地区漁連会長らが菅総理大臣、梶山経済産業大臣と面会、「処理水の海洋放出に断固反対」の意向を伝えている。

 

 全国に原発処理汚染水の海洋放出に賛成する漁民はひとりもいない。政府は、真摯に漁業関係者の声に耳を傾け、海洋放出決定の撤回と代替案検討を行うようここに強く要求するものである